[1回]
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たった二人で、灼熱の砂漠を旅している夢を見た。
世界は見渡す限り砂だけで作られていて、陽の光も風もあまりに強く、戯れに築いた砂の城はすぐに壊れてしまう。
もう互いが何が言いたいのかも、何を求めているのかも分からず、それでも砂の海を行く……
「それで、どうなったの?」
おとぎばなしの続きをねだる子供の声。
「砂漠なんて想像もできないけど。それ、いつか違う場所に着くの?──どうやったら? どうすれば?」
「どうすれば……?」
「だって、砂漠に住みたい訳じゃないんでしょ。そうじゃないどこかに行きたくて、砂漠を渡るしかないから、じゃないの? 春海って、すごいね。合唱部の歌ちょっと聞いただけで、英語の意味もすぐ分かっちゃって、映画みたいな夢まで見ちゃうんだ。あたしはただ、きれいな曲だなあ……って、ぼうっと聞いてただけなのに」
その言葉に、再びあの光景を視る。
Vaguely I heard the wind singing......
(ただぼんやりと、風の歌を聞いている)
夢とは本当に不可思議なものだ。
意識さえしていない何かが立ち現れてくる。走っている夢、逃げている夢、行き止まりの道の夢。
永遠に青に変わらない信号機と、背中の羽根をときどき散らせて空へ浮かんでしまう女。そして今度は、砂の夢か。
砂の城、決して手の届かないところにある
私は、私が何を求めているのかもわからない
砂の城、あまりに脆くてすぐに消えてしまう
築き上げた瞬間に壊れてしまう
ただの幻
私の指から光がこぼれ落ち、
ぼんやりと、風が歌うのを私は聞いている……
The castle of sand,a hand that reaches out to get
But I cant,I don't even know what I want.
The castle of sand,so fragile,disappears
right after I built.
It's just a glare,
The light spreads out through my fingers.
Vaguely I heard the wind singing......
それで、どうなったの?
どこへ行きたいの?
すぐに崩れ落ちてしまう砂の城へ?
長く乾いた旅をするのは砂でもいい。でも、辿り着きたいのはそうじゃない……
何処へ行けば見える?
おまえのいる世界は……
It's just a glare,
(それは、ただの幻影)